マイクロバブル、ナノバブル、ファインバブル・・・最近よく耳にしますが「小さい泡」であることはみなさん、想像がついていると思いますが、この言葉にはどんな違いがあるのでしょうか?ここではマイクロバブルやファインバブルの言葉の定義についてご紹介します。
マイクロバブルの歴史
気泡は、実は非常に古くから研究されていて古くは17世紀には物体の浮力に関する論文が発表されています。
1990年頃
「マイクロバブル」という言葉が日本国内に広まったのは、1990年頃、広島の牡蠣の養殖にマイクロバブの技術が使われたことが切っ掛けでした。
この時に「マイクロバブル」が注目されたことは、その後の日本が「ファインバブル先進国」となる大きな礎を築きました。
この時、マイクロバブルが注目をされたことで、多くの企業や経営者、科学者がこぞって「マイクロバブル」の研究をすすめるようになり、その甲斐あって、当初はマイクロバブルによって起こる不思議な現象といわれたものが、科学的に説明されることができるようになり、より高い性能をもたせて、多くの用途に使用できるようになりました。
2004年頃
マイクロバブルよりも更に小さい「ナノバブル」が登場します。既にマイクロバブルによる広島の牡蠣の養殖の促進や魚類や農作物への効果は知られていましたが、ナノバブルには、有機フッ素化合物の分解が促進されるという新たな効果が発見されます。これは半導体製造過程で大量に排出される有害廃液の処理に大きく貢献できるもので、化学的な効果も表れることが新聞などのマスコミで報道されました。
しかしながら、マイクロバブルを確認する比較的簡易な測定器に比べて、ナノバブルはマイクロバブルよりもさらに極小で可視化することが出来ないため、実験をしても検証ができない状況に研究がなかなか進まず、足踏み状態が続きますが、ようやく「ナノバブル」を測定する機器と技術が開発されて、水中に存在するナノバブルの個数や直径分布を確認できるようになりました。
そんなこんなで、マイクロバブルやナノバブルが曖昧な状況に・・・
「マイクロ」や「ナノ」という言葉は「センチ」や「ミリ」と同様にサイズを表す言葉ですが、実際に商品化されたものに付けられる「商品名」としては実に曖昧で、例えば実際はマイクロサイズのバブルが発生する商品にも関わらず、商品名には「ナノバブル」と名付けられてしまったり、必ずしもサイズと商品の特徴が一致しているものではありませんでした。
2013年マイクロバブルが規格化へ
このような状況から、2013年に国際標準化機構(ISO)にて「ファインバブル技術専門委員会」が設立されて、世界共通の規格が定められる事となりました。
ファインバブル、マイクロバブル、ナノバブルの正式な規格決定!
◆ファインバブル
マイクロバブル、ウルトラファインバブルを含む総称で
直径100μm(マイクロメートル)以下の気泡のこと
◆マイクロバブル
直径1~100μm(マイクロメートル)の気泡で、液体にした場合、白濁し目視することができる
◆ウルトラファインバブル
当初「ナノバブル」と言われていましたが、「ウルトラファインバブル」に名称を変更しました。
直径は1μm(マイクロメートル)以下の気泡で、液体にした場合、無色透明で目視することはできません。
まとめ
このように、マイクロバブルの歴史は浅く、まずはその呼び名から少しずつ整理されてきた段階です。という訳で、まだ解明されていないことがたくさんありそうですね。これから益々研究が進み、我々の役に立ってくれるのが楽しみな技術ですね。
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