再生医療から誕生した肌の再生力を高めると注目のヒト幹細胞コスメ。「ヒト幹細胞」といっても、化粧品に配合されているヒト幹細胞は正式にいうと「幹細胞培養液」で幹細胞そのものではなく、幹細胞を培養する時に抽出される培養液のことをいいます。
ここではその幹細胞培養液にはどんな効果があるのかを詳しくご紹介していきます。
幹細胞の役割とは
我々人間を含め、動物、植物は多細胞生物と言われており、1個の受精卵が分化を繰り返すことで作られていきます。この成長した生物の細胞は特定の役割が与えられ、その役割に必要な遺伝子のみ働くようになります。
また、分化する前の状態の細胞は指示を受けると特定の細胞に分化することができます。この細胞を幹細胞と言います。幹細胞は様々な細胞に分化することができる能力と、分化せずに幹細胞のままを保つ能力も持っています。
幹細胞の種類
幹細胞は大きく分けて採取された部位によって2種類に分類されます。一つは、胚性幹細胞(ES細胞)で、もう一つは成体幹細胞です。
胚性幹細胞(ES細胞)について
初期胚(受精卵)から採取されるものを「胚性幹細胞(ES細胞)」と言います。胚性幹細胞(ES細胞)は体のどこの細胞にも分化することができる能力をもった幹細胞です。ES細胞の場合ヒトの臓器再生も理論的には可能になりますが、受精卵を犠牲にすることから、倫理的な問題と他人の細胞を移植するため、拒絶反応のリスクがあり、実際に活用されるには様々な課題が存在しています。
成体幹細胞について
成体幹細胞の場合は、自分の体から取り出すことが出来るため、胚性幹細胞(ES細胞)のような倫理的な問題や、拒絶反応のリスクを回避することが出来ます。また胚性幹細胞(ES細胞)に比べて分化する能力は限定されるのですが、特定の細胞に分化する為、すでに、白血病の治療で行われているように、骨髄幹細胞の移植に活用されています。
幹細胞の老化について
幹細胞は、加齢やストレス、紫外線などによって、体内の細胞同様に減少していきます。すると、日焼けした肌がもとに戻るのが遅くなったり、目尻の小じわやほうれい線が気になったり、疲れた取れにくくなったり、風邪をひいたりします。
幹細胞が減少することは、老化現象にも直結するのです。
お肌と幹細胞の関係は?
私たちの肌にある肌幹細胞も、加齢やストレス、紫外線などにより減少することで、様々な肌トラブルの原因になります。例えば、古くなった角質が剥がれ落ちにくくなり肌のターンオーバーが乱れたり、角質が厚くなることで、吹き出物や乾燥などが起こるのもそのためです。
最先端美容「ヒト幹細胞培養液」とは
このように、加齢とともに減少するヒト幹細胞ですが、現在は医療分野でのみ利用されることが許されており、残念ながら化粧品原料としてはヒト幹細胞を使用することは認められていません。
しかし、ヒト幹細胞を培養した時の培養液に細胞を活性化させる成長因子(グロスファクター)やペプチド、酵素など幹細胞を活性化する成分が豊富に含まれていることが分かっており、この培養液を化粧品に配合することは問題がありません。
肌細胞の活性化とは?
よく、「細胞の活性化」といいますが、これはいったいどういう事なのでしょうか?
これには、「レセプター」と「リガンド」という仕組みにポイントがあります。
簡単に言うと、レセプターが細胞の表面にある鍵穴だとしたら、リガンドが情報伝達物質で鍵となります。
この鍵と鍵穴には様々な形がありますが、合致することで細胞のスイッチが入りコラーゲンやヒアルロン酸の生成などの活動が始まることが分かっています。
このように、細胞を活性化させるスイッチを入れることができるのが、ヒト由来の幹細胞培養液だけなのです。ちなみに、植物由来や動物由来には、このレセプターとリガンドの仕組は存在していません。
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