日本では衛生面を考慮し、水道水に一定量の塩素を入れる法律があります。そして、その一定量の範囲内であれば、健康に影響を及ぼすことはないといわれてい ます。塩素のお蔭で、日本では水道の蛇口をひねった水が飲めるという訳です。しかし、はたしてそれは本当に安全・安心なものなのでしょうか?
どうして水道水には塩素が入っているの?
例えば、金魚を飼う時に「カルキ抜き」をしますが、その理由は、カルキを抜かないで水道水にそのまま金魚をいれると、残留塩素によりエラの細胞が破壊され死んでしまうことがあるためです。わずかに含まれる残留塩素であっても、何かしらの影響を与えてしまうというのも事実なのです。
残留塩素って何?
塩素は気化しやすいため、シャワーを浴びているとき、有毒な塩素ガスが狭い浴室内に発生し、結果として吸引してしまいます。とあるアメリカの調査機関は、15分間入浴・シャワーを行うと、1リットルの水道水を飲む場合と同じ残留塩素を吸い込んでしまうと報告しています。浴槽にためた適温のお湯は、時間が経過するとお湯に含まれる残留塩素が気化してしまいます。またもちろんですが、長い時間お湯を放置し残留塩素が減少するまで待ってしまうと、お湯が冷めてしまい本末転倒です。そんな時は、塩素を緩和する入浴剤を選んでみたり、塩素除去機能やカートリッジのあるシャワーヘッドを選んだり、ということを試してみるのも良いでしょう。
残留塩素が与える「髪」への影響
残留塩素は、気化した後に吸引してしまうだけではなく、髪に対して影響を及ぼします。水道水に含まれる残留塩素が髪に付着すると、酸化によってキューティクル(タンパク質)をはがしてしまいます。キューティクルがはがれることで、枝毛や切れ毛の原因となり、パサパサ・ゴワゴワのツヤの無い髪になってしまいます。この様な髪のお悩みをお持ちの方であれば、シャワー(シャワーヘッド)を見直してみることをお勧めします。残留塩素を除去するだけで、髪がツヤツヤになったと感じるケースも少なくないため、塩素除去機能やカートリッジの付いたシャワーヘッドを試してみてはいかがでしょうか?
残留塩素が与える「肌」への影響
残留塩素は酸化力が大きくタンパク質を破壊する作用があるため、水に含まれる病原菌を殺菌することができる訳ですが、その殺菌作用は私たちの肌にも影響を与えます。例えば、肌が弱い人やアトピー性皮膚炎などの疾患のある方にとっては、肌荒れの原因や症状の悪化に繋がるケースも少なくありません。タンパク質を分解するということは、肌表面の保護作用が無防備な状態となり肌が乾燥しがちになるため、シャワーを浴びたりお風呂に浸かったりするだけでも、残留塩素によってお肌がピリピリしてしまうのです。飲料水など、衛生面を考えると塩素は重要ですが、直接触れるお肌にとっては残留塩素を除去したほうが良いでしょう。