睡眠前に入浴をするとぐっすりと眠ることができると言われますが、実は入浴方法によっては、逆に寝つきが悪くなることもあるのをご存知でしたか?このように入浴方法で睡眠の質は良くも悪くもなってしまうのです。ここでは、質の良い睡眠がとれるバスタイムの過ごし方をご紹介します。
入浴をすると安眠できるのはどうして?
一般的に、睡眠前に入浴をすると、ぐっすり眠れると言われていますが、その一番の理由は体温の変化です。
というのも、眠る前に、身体は一日中働き続けた内臓や腦がオーバーヒートしないように、まず体の深部の体温を下げて疲労を回復させ、逆に体の表面温度は上げていきます。もともと人間の体の構造は、昼間は深部体温が高く、夜は自然と低くなるようなリズムになっています。
そこで、深部体温のリズムをスムーズに変化させることが出来るのが、睡眠前の入浴です。入浴をすることで、深部体温は一旦上昇しますが、その後は徐々に下がっていきます。この「徐々に深部体温が下がっていく状況」=「湯冷め」をすることが、深部体温の変化を上手にコントロールして、寝つきを良くしてくれるのです。
深部体温の変化をスムーズにするための7つの入浴ポイント
寝つきが良く、質の良い睡眠を取るためには以下の6つポイントを押さえて入浴をすると効果的です!できるところからで構いませんので、是非参考にしてみてくださいね!
ポイント1 入浴時間は10分から、長くても30分以内に!
体の表面温度だけでなく、深部体温を上げるためには10分以上は必要です。しかし長時間の入浴はお湯の温度が下がってきて、同時に表面温度も深部体温も下がってしまいます。そのため、お湯の温度が冷めないうちに入浴をすませるようにしましょう。
また、長時間の入浴は、お肌の乾燥を招く原因にもなりますので、乾燥を防ぐためにも、長くても30分以内には、お風呂から上がるようにしましょう。
ポイント2 浴槽のお湯の温度は40度位に設定
36度~38度位のお湯の温度では体温とあまり変わらないため、深部体温を上げることが出来ません。逆に42度以上の熱めお湯の場合は、交換神経が優位に働いてしまい、神経が高ぶって頭がさえて眠れなくなってしまいます。
そこで、中間の40度位の温度がおすすめです。
ポイント3 照明は暖色系または、キャンドルを活用
蛍光灯やLED電球のような、白色系の光を浴びると交感神経が優位になって活動的な状態となってしまいます。また睡眠前に明るいひかりをあびることで、睡眠を促すホルモンの分泌を抑制して、眠りが浅くなってしまいます。
そのため、浴室の電気はできればオレンジ系の柔らかい光の照明や間接照明に変えましょう。また、照明を変えることが難しければ、バスルームの照明を消して、脱衣所の照明をつける方法や、少し暗いかもしれませんが、キャンドルで雰囲気をつくるのもおススメです。
ポイント4 リラックスできる香りや好きな入浴剤を活用する
浴槽の中に、好きなエッセンシャルオイルや入浴剤を入れて、嗅覚を通してリラックスさせてあげるのもおすすめです。エッセンシャルオイルは植物の種類によって、効果が異なりますので、リラックス効果の高いものを選ぶようにしましょう。ストレスを緩和させたい時にはラベンダー、深い睡眠を得たい時にはマージョラム、ホルモンバランスを整えたいならばイランイランなど、これらの香りはリラクゼーション効果を促し、質の良い睡眠へと誘ってくれます。
入浴剤は岩塩やミネラル塩、炭酸系など血行促進効果、発汗作用、保温効果があるものがおすすめです。このような天然由来の入浴剤には香りがついていないものも多いため、エッセンシャルオイルと合わせて使うのがおすすめです。
また、エッセンシャルオイルは直接お肌につけることはできませんのでくれぐれも注意しましょう。特に妊娠中の方や幼児への使用は控えるようにしてください。エッセンシャルオイルを使った事が無い方は、一度専門店へ行って、使い方や注意点をきちんと確認してから使うようにしましょう。
ポイント5 気持ちがいい位の刺激を与えてマッサージ
足の指先、脚の付け根、後頭部、首、肩などコリを感じるところやツボ、リンパ節などは、指の腹を使って軽く押したり、また足や腕、首筋などはリンパの流れに沿ってやさしくマッサージするとリラックス効果も高まり、安眠しやすくなります。
ポイント6 睡眠の30分前までには入浴を済ませましょう
入浴後すぐは深部体温が高い状態ので、そのまま布団に入ってしまうと、いつまでたっても深部体温が下がらずに、かえって眠れなくなってしまいます。その為入浴後はすぐに布団に入らずに、ほてりが引いてくる30分後位に布団に入るのがベストなタイミングです。
まとめ
いかがでしたか?普段から、睡眠の質が悪いと感じている方、寝つきが悪い方、疲れているのに眠れない方は、上記にあげた入浴のポイントを無理なくできることから、是非実践してみてください。短時間でも睡眠の質が上がれば翌朝はスッキリと目覚めることができますよ!
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